こんにちは。山本貴光と申します。

これまで、ブログやSNSをはじめ、いろいろなウェブ上のサーヴィスを使ってあれこれ詮無いことを書いたりしてきました。

このところ、そうした各種サーヴィスを利用して感じるのは、それらを提供している企業なり組織なりの工夫や思いつきや都合によって、利用環境が大きく左右されがちであるということです。イーロン・マスク氏が買収したあとの Twitter(現X)や、隙あらば広告を挟んできたり、ページヴューを増やすために記事を4つ、5つに分割する各種のウェブサイトなどはその好例です。

やや具体的な例を挙げると、長年 Hatena Blog(前Hatena Diary)を使ってブログを書いてきました。あるとき、ユーザーインターフェイスの変更によって、特に過去の投稿を編集するための操作の手間が増え、その操作をするたびとても使いづらく感じる、という状態になって今日に至ります。私はブログを一種のデータ整理の場のようにも使っているため、過去のエントリー(記事)に追記することがしばしばです。そこで、使用頻度の高い編集の手間が増えると、1回ごとには小さな手間でも、これが度重なると大変面倒に感じるわけです。いま、たまさかHatena Diaryを例に述べたことは、昨今のアプリ全般にも言えます。利用者が使い慣れているボタンの配置をそんなに気軽に変えないで欲しい、あるいは変更前の配置も選べるようにしておいて欲しい、と思うこともしばしばです。

というわけで、サーヴィスの運営者による変更に左右されるのにくたびれたと申しましょうか、ウェブ上に自分で書いた文章なりなんなりを蓄積・公開する場所は、なるたけ自分で管理できるようにしたいと考え直した次第です。

そこで、この頃便利に使っているNotionというメモアプリ(これもまたヴァージョンアップで変わりゆくものではありますが)を使って、自分のウェブサイトを作っていこうというわけです。いろいろな場所を経巡って、改めてウェブサイトという基本に戻ってきたような気分でもあります。もともと人が読むかどうかとか、ページヴューの類を気にしないこともあり、検索を通じて見られる可能性の多寡ではなく、自分にとって便利で落ち着いた場所であるかどうかを重視したいという理由もあります。

思えば、私がはじめてウェブサイトをこしらえたのは1996年ころのことでした。「作品の愉悦」などと題して、日頃読んだ本や観た映画や美術展、聴いた音楽や遊んだゲームのことなどを日記のように書き綴っておりました。要するに、触れたものについての感想や関連情報をまとめていたわけです。その頃はまだblogという語も使われていなかったと記憶しています。

それから30年近くが経ちましたが、変わったのは職業がゲームクリエイターから大学教員になったことくらいで、やっていることはなんだか代わり映えせず、ちょっと変な気分でもあります。

それはそうと、そもそも自分の備忘録のようなものを公開しているだけということもあり、当人の頭のなかと似てごちゃごちゃしております。

他方、面白いもので、こうしてなんだか訳の分からないメモのようなものでも、ウェブに公開して置いておくと、後日自分が必要になった際に、検索を介して再会したりして役立つことがあります。もっとも、なにかの役に立てようと思ってやっているわけではないので、たまさかそんなことがあればラッキーというぐらいに思っていたりもします。

ついでながら、この場所には、これまであちこちのblogやSNSに書いたことなどもまとめようかと思っているところ。

なにかの偶然でここに辿り着いたあなたが、かたとき面白く感じるものがあれば幸いです。なくてもよいと思うけれど。

追記:このウェブサイトに掲載しているそれぞれの文章は、随時修正・更新されます。庭の世話をするような感覚で、気がついたときに手を入れるというスタイルです。

山本貴光